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月刊誌「健康づくり」2001年6月号より

「健康日本21・福井県の取り組みについて」

福井県福祉環境部健康増進課長 菊岡 修一

福井県アクティブ90ヘルスプラン
 福井県の平均寿命は男女ともに全国上位に位置しているが、長い人生を豊かに過ごすためには心身両面にわたる健康の保持・増進が必要になる。そこで、福井県は県民一人ひとりが心身ともに健康で活力ある生活を営むことができる、生涯を通じた健康づくりを推進するため、人生90年代を見すえた健康づくりの指針となる「福井アクティブ90ヘルスプラン」を平成11年3月に策定した。このプランは「健康日本21」に先行して策定されているが、基本的な考え方は「健康日本21」の基本理念を踏まえたものとなっている。
 本プランは、福井県新長期構想「ふくい21世紀ビジョン」の4本柱の1つである「活力とやすらぎのある県民生活」を実現するための基本指針となるものである。
 計画は4部で構成されており、第1章において、プランの意義として「理想の姿」が健康寿命の延伸であると捉え、第2章に「理想の姿」(健康寿命の延伸)を達成するための「基本的目標」、「数値的目標」、「目標を達成するための推進体制、基盤整備」に関する考え方を示し、第3章にはライフステージ別の具体的な健康づくり、そして第4章では家庭、学校、職場等の生活の場における健康づくりについて言及している。

福井県アクティブ90ヘルスプランの概要(表1、2
 本プランでは、生活習慣改善に向けた対応の方向として「栄養」、「身体活動」、「休養・心の健康」、「喫煙」、「飲酒」について、平成15年度を最終年度とした目標値を設定している。また、歯科保健については、「福井県生涯歯科保健計画」(平成10〜14年度)として平成10年に別途計画を策定している。

ライフステージごとの健康づくり(表3
 県民すべてがそれぞれのライフステージにおいて適切な健康づくりが実践できるよう、「乳幼児期」、「学童期」、「思春期」、「青年期」、「壮年期」、「高齢期」ごとに行動指針を示している。

生活の場における健康づくり(関連機関・団体との連携)
 一般に、学童期から思春期のライフステージにある人は家庭のほかに学校に身をおく時間が長く、また、青年期から壮年期のライフステージにある人は職場に身をおく時間が長くなる。そのため、学校や職場においても健康的な生活習慣が維持できるようそれぞれの「生活の場」における健康づくり取り組みを強化する。また、本プランの推進にあたって、地域、学校、職場などの関係団体が有機的な連携を図ることが重要である。
   1 地域における関係団体との連携
 地域の特色を生かした健康づくりや生きがいづくりを進めるために、地域におけるリーダー的な人材を育成する。また、このような人材を中心とした地域グループなどの活性化を図り、それらの相互交流について適切な助言・指導を行う。
  2 学校教育との連携
 児童・生徒の発達段階に応じて心身の健康づくりに関する適切な実践支援が行えるよう、学校医、学校歯科医、学校薬剤師、保健体育教諭、養護教諭、学校栄養士などの専門家との連携を強化する。
  3 職場との連携
 福井県健康づくり推進協議会「職域専門部会」を開催し連携の必要性や生活習慣病の予防、早期発見、早期治療などに関する具体的な取り組みについて検討を行う。

福井県アクティブ90ヘルスプランの推進
 福井県では本プラン推進のため、「健康づくり意識高揚のための普及啓発」、「健康づくりのための基盤整備」「関係団体・機関との連携」に重点をおいた施策を展開している。
   1 健康づくり意識高揚のための普及啓発
広報媒体などによる普及啓発
「健康日本21・福井県アクティブ90ヘルスプラン」啓発シンポジウムの開催
   2 健康づくりの推進体制の推進
福井県健康づくり推進協議会を中心とし、各団体の健康づくりの取り組みを喚起し、県民全体で運動を推進していく体制づくりを行っている。
健康づくり推進協議会の開催
健康フェアの開催
関係機関等を対象とした研修会の開催
   3 基盤整備
 「質の高い人材の養成・確保」「健康づくり拠点の充実」「情報の収集と提供」といった観点から、健康づくりを支える社会資源の充実を図っている。
健康づくり拠点施設「ふくい健康の森」の機能強化
県民栄養調査、県民健康意識調査の実施

平成13年度からの具体的な推進策
   1 「住民主体の健康な地域づくり」活動実践事業
 平成12年度県民健康意識調査の分析結果などをもとに県、市町村の健康問題を把握し、地域の特性に応じた健康な地域づくりを住民とともに築いていけるよう、行政が一定の役割をもち計画策定を推進する。
平成12年度県民健康意識調査および各種の既存統計資料を分析
モデル地域での計画策定
住民主体で健康づくりを行うための講演会の開催
   2 福井の健康づくり「食の応援団」事業
 県民個人の健康管理を支援するために、食生活を支える外食、調理食品などの提供者である食品関係営業者と公的保健事業が連携し食を中心とする組織的な健康づくり体制支援を構築する。
外食利用実態調査
外食栄養成分表示制度の推進
外食等病態食導入指導モデル事業
   3 先人の知恵による福井の食生活再発見再活用事業
 永い歴史に培われ伝承されてきた地域特有の食生活の知恵や技術を分析し、栄養面・調理方法および食方法の改善について検討を行い、「伝統的料理」の新たな活用方法を普及啓発する。
伝承料理発掘・嗜好調査
福井の伝承料理再発見再活用検討委員会の開催

プランの評価・見直し
 本プランは平成11年度からの5年計画であるため、平成15年度をめどに計画の評価・見直しを行う。今後、データに基づいた保健施策を進めていく上では、県民栄養調査、県民健康意識調査などの計画的な実施とデータの蓄積、各種統計資料や健康データの的確な分析、そして分析されたデータの還元(有効活用)が不可欠であるが、これらについては、本県にとっても大きな課題となっている。

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