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「健康日本21・千葉県の取り組みについて」


「健康ちば21」の特徴 
 
◆個人への支援強化と女性の生涯を通じた健康づくりにより、「一歩進んだ健康づくり」を目指す


 「健康ちば21」は、〈平均寿命の延伸〉〈健康寿命の延伸〉〈生活の質の向上〉を基本目標に、「一歩進んだ健康づくり」を目指し、〈個人の健康づくりへの支援〉、〈女性の健康の特性を踏まえた健康づくりと医療の強化)、〈地域リハビリテーションへの支援〉の3つを柱としている。また、計画は、男女別、年代(ライフステージ)別、医療圏域別など、重層的に構成されている。

 計画の大きな特徴となっている〈女性の健康の特性を踏まえた健康づくりと医療の強化〉については、女性のがん(乳がん・卵巣がん・子宮がん)が早世の大きな割合を占めること、周産期死亡率(妊娠22週以降の死産率)が全国ワースト2位(平成11年)と高い状況に なっていること、20歳未満における人工妊娠中絶数が急増傾向にあることなど、健康と医療をめぐる女性特有の課題を踏まえて、全国に先駆けてGender-specific Medicineの視点 から女性の健康と医療に関する施策を進め、生涯を通じた女性の健康づくりを目指している。具体的には、ライフステージ別の健康づくりのポイントを示すとともに、女性の健康に関する相談体制の確立、女性専用外来の整備など女性の病気をトータルに診る診療の拡充、女性の健康に関する疫学調査の実施など、女性の健康・医療における課題に総合的に取り組むこととしている。

 

◆11分野の目標と127項目・149の数値目標、SALTによる改善目標値を設定


 実践目標には、国の「健康日本21」の9分野に「母子保健」「環境」を加えた11分野を設定し、県独自の50項目を含む(母子保健・環境分野を含む)127項目・149の数値目標を設定している。
 また、計画の指標として、SALT*(ソルト。Systematically Attainable Longevity Target)という新しい健康指標を用いて、がん・心疾患・自殺・糖尿病による男女別の死亡数について削減目標値を示しているほか、二次保健医療圏別にもSALTによる削減可能死亡数の多い疾病及びSALT率の高い(改善の可能性が高い)疾病の死亡数について、それぞれ削減目標値を示している。
  *SALTは、比較的短期間で改善が可能なレベルの死亡率(期待死亡率)に人口をかけて得られる期待死亡数と、現実の死亡数(実死亡数)の差をみて、この差が正となるものの総和のことをいう。差がマイナス(集計上は0とする)となる場合は、これまでの施策が有効であったことになる。SALT={年齢階級別実死亡数−(SALT期待死亡率×年齢階級別人口)}が正となるものの総和 SALT率は、個々の都道府県や医療圏ごとのSALT値をその地域の実死亡数で割った率をいい、SALT値が小さくてもSALT率が高い場合は、改善の余地があることを示す。
SALT率={年齢階級別実死亡数−(SALT期待死亡率×年齢階級別人口)}/年齢階級別実死亡数

 

 これまでの主な取り組み
 
◆個別事業等


個人の健康づくりを支援する「健康ノートちば」の作成  
 個々人の主体的な健康づくりを支援するため、健康づくりのための記録、健康診査の記録、受診の記録など健康に関する記録を記入する「健康ノートちば」を作成し、モデル事業として市町村に配布した。自分の健康記録を残す習慣をつけることで、健康を振り返り、行動変容へつなげる手段の1つにしてもらうのが狙い。ノートを活用し、個別提案メニューを提供する。平成14年度から着手し、15年度に本格事業化した。16年度は、8市町村で使用した。


女性の健康づくりのための相談窓口、専用外来の設置等
 都道府県病院としては、全国で初めて平成13年9月に県立東金病院で女性専用外来を開設し、現在では県内10カ所の病院で開設されている。
 この取り組みは、全国に広がり、現在までに45都道府県250余りの医療機関に設置されたことは大きな成果といえる。
 また、住民に身近な県の健康福祉センター(保健所)において「女性のための健康相談窓口」を常設し、女性医師等による定例の面接相談を実施している。
 なお、平成15年度からは千葉市、船橋市の保健所においても「女性のための健康相談」を開始しており県内すべての保健所(健康福祉センター)で実施している。
 女性の健康支援を効果的に行うため、地域で女性の健康相談に携わる健康福祉センター及び市町村の保健師等を対象に研修会を行ったほか、性差を考慮した保健医療施策の推進を図るため保健医療従事者を対象に研修会を実施している。
 これらの施策が評価され、県は平成16年度に、女性の健康と性差を考慮した医療の分野で多大な貢献をした者に与えられる「国際アテナ賞」を受賞した。

 

「健康ちば協力店」の普及
 食育、食環境整備の一環として、「健康ちば協力店」の普及に取り組む(写真)。これは、メニューに栄養成分の表示や栄養・食生活等の情報を提供したり、バランスメニューなどヘルシー・オーダーに対応できる飲食店等を「健康ちば協力店」として登録し、県民の健康づくりを応援してもらうのが狙い。平成14年度から取り組み、16年度に登録数の拡大が図れた。現在、千葉市を除く県内に431店。今後は、多くの県民に利用してもらえるようPRを図る。なお千葉市では「健康づくり応援店」として実施中である。

 

 

地域リハビリテーションの支援体制の整備
 平成16年9月までに、6つの二次保健医療圏に地域リハビリテーションの「支援センター」となる病院を指定、県立千葉リハビリテーションセンターを「総合支援センター」と位置づけ支援ネットワークの核とする体制が構築されつつある。

 

◆市町村への支援と市町村の計画策定状況
 
  県の健康福祉センターを中心に、健康関連データの提供や市町村のデータ分析等を行っている。健康福祉センターについては、市町村と協力して住民の健康づくり支援を推進するよう、その機能の再構築を目指している。  市町村における健康日本21地方計画の策定状況は、平成17年3月現在、千葉市・船橋市を除く75市町村のうち、策定済みは20市町村で3割をきる。この背景には町村合併問題がある(18年3月末には55市町村となる見込み)。

策定済み
17年度策定予定
18年度策定予定
19年度以降・策定時期未定
20
 3
5 
47
75市町村

 

 中間評価の取り組み等 の計画


 平成17年度に生活習慣関連調査(生活習慣、栄養、歯科)を実施し、評価・見直しに着手、今後の計画の方向性を固めたいと考えている。評価の手法については目標の達成状況をみて、問題点をあらい出すこととしている。
 女性の健康づくりの基礎資料とするために15年度に実施した「県民健康基礎調査」では、女性の喫煙率が上がっているなどの結果もみられ、計画が県民の生活習慣の行動変容にどうつながったか、評価がまたれる。

 

 今後取り組みたい事項等

  健康づくりの重要な課題として〈女性の健康づくり〉について、性差に注目し、データの不足や性差医療への認知が低いなかで取り組んできたが、女性特有の健康課題のみならず男性の課題についても新しくみえてきたものがある。また、ライフステージに即した取り組みの重要性もみえてきた。計画後半に、これらをどう活かすかが課題の1つである。
 また、平成15年12月に、戦略プロジェクトとして健康生活コーディネート事業「健康づくりふるさと構想」をスタートした。この構想は、県と民間事業者で千葉県健康づくりコンソーシアム(事業共同体)を構成し、経済産業省の平成16年度健康サービス産業モデル事業としても取り組んでいるもの。県民の健康づくりを通じて、新たな産業の創設や雇用の拡大により地域経済の活性化につなげるとともに、健康づくりと観光を結びつけたビジネスモデルの創出も目指しており、健康づくりの新たな展開として期待される。

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