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月刊誌「健康づくり」2003年1月号より

健康日本21の推進について
「第3回健康日本21全国大会」と 「平成14年度生活習慣病予防週間」について

厚生労働省健康局総務課 生活習慣病対策室 高宮 朋子

1. はじめに
 平成12年3月に、「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)の推進について」という事務次官通知をはじめとした一連の通知が発出されてから2年10カ月が経過しました。
 「健康日本21」は、21世紀の日本をすべての国民が健やかで活力ある社会とするために、寝たきりや痴呆などの要介護状態にならずに健康に生活できる期間(健康寿命)をより長くすることや生活の質の向上に向けて、2010年を目途とした具体的な目標を設定してスタートした国民健康づくり運動ですが、目標達成に向けて、国、地方自治体のみならず、保険者、民間企業、マスコミなど、様々な主体がこの「健康日本21」に取り組んでいます。

2. 「健康日本21」の進捗状況

(1) 普及啓発(健康日本21全国大会の開催等)
 「健康日本21」の普及啓発活動は、パンフレット、リーフレットの作成・配布やHPによる情報提供、TV番組、CMを通じた広報を行うことに加え、毎年、「健康日本21全国大会」を開催しています(第1回大会:平成13年3月、於東京、第2回大会:平成14年3月、於島根県実施)。
 本大会は、「健康日本21」を国民の自主的な参加による新たな国民運動として、普及・推進するため、広く国民、健康関連団体等の参加を得て、健康づくりに関する情報交換や交流の場とするとともに、具体的な取り組みの進め方に関する情報を発信することを目的とした大会です。島根県の大会では、講演やシンポジウムの他、全国から多くの自治体、島根県内の自治体、そして民間の健康づくりに関連する団体が、それぞれの取り組みについて展示発表をするなど多くの情報交換が行われました。
 さらに、平成15年2月7日(金)には、滋賀県大津市びわ湖ホールにおいて第3回全国大会を開催予定です。多くの方のご参加をお待ちしております。なお、「健康日本21全国大会」の詳細な情報については、以下のアドレスへアクセスしてください。
              http://www.kenkounippon21.gr.jp/
 また、平成15年2月1日から同月7日までの1週間は「生活習慣病予防週間」と定められていますが、この期間には、特に生活習慣病予防に対する知識の普及啓発を重点的に実施し、生活習慣病予防対策の一層の推進をめざします。今年の標語は、「健康は日々の暮らしの積み重ね」ですが、「健康日本21」においても、がん、心臓病、脳卒中、糖尿病、歯周病といった生活習慣病の一次予防に重点が置かれており、本週間の実施は「健康日本21」の普及啓発とも深い関連をもっています。様々な催しが行われていますので、積極的にご参加ください。

(2) 「健康日本21」の推進体制

 「健康日本21」が目指している生活習慣の見直しや健康づくりは、本来、個人が自らの健康観に基づき、主体的に取り組まれることが基本となりますが、こうした健康づくりに取り組もうとする個人を、行政のみならず、社会の様々な関係者が連携を取りながら効果的に支援していくことが重要です。
 このため、幅広い関係者の理解と協力の下、「健康日本21」の効果的な推進を図ることを目的に、厚生労働大臣の主宰により国民各層を代表する委員の参加を得て、「健康日本21推進国民会議」を設置し、これまでに4回の会議を開催しました。このような幅広い推進体制が築かれつつあると同時に、「健康日本21」の趣旨にご賛同いただいた健康づくりに関連する民間団体によっても、「健康日本21推進全国連絡協議会」が設立され、団体間の連絡協議や情報交換などによる「健康日本21」の普及啓発活動が進められています。

(3) 地方計画の策定等の状況

 現在、すべての都道府県において地方計画の策定が終了し、計画に沿った取り組みが進められています。また、市町村においては、市町村の特性を勘案しながら住民の積極的な参画を得た「健康日本21地方計画」の策定・推進が進められています。平成14年5月末時点では、およそ300の市区町村が策定済みであり、1,400の市区町村で策定予定でした。さらに、いくつかの健保組合や職域においても、目標設定型の健康づくりの計画が策定されています。
このように、都道府県や市町村だけでなくより小さな地域、学校、企業・職場、様々なグループ、家庭、個人でもそれぞれのレベル、特性に応じた「健康日本21地方計画」が作られ、これに向けた取り組みが推進されることで全体としての「健康日本21」の目的達成が期待されます。

(4)「健康日本21評価手法検討会」の開催

 「健康日本21」では、「栄養・食生活」「身体活動・運動」「休養・こころの健康づくり」「たばこ」「アルコール」「歯の健康」「糖尿病」「循環器病」「がん」の、計9分野にわたり70項目から成る保健医療の水準の目標を設定しています。そして、この目標を達成するための具体的な諸活動の成果を適切に評価して、その後の健康づくり運動に反映させることを基本方針の1つとして掲げており、2005年度を目途に中間評価を行うとともに、2010年度に最終評価を行うこととしています。
 このような背景の下、平成14年7月から、「健康日本21評価手法検討会」を開催し、国、都道府県、市町村のそれぞれにおいて「健康日本21」を評価するための方法論について検討が進められています。なお、検討会の議事録は、厚生労働省HPに掲載されていますので、ご参照ください。

3. おわりに
 また、「健康日本21」が国民運動として着実に進む一方で、平成13年11月、政府・与党社会保障改革協議会による「医療制度改革大綱」において、健康づくりや疾病予防を積極的に推進することが謳われ、平成14年3月1日、医療制度改革の一環として、健康保険法等の一部改正案とともに、健康増進法案が国会に提出され、可決・成立に至り、平成14年8月2日に公布されました。今後の健康づくり施策の方向は、健康増進法に規定される方向で進められる必要があります。
 そして、「健康日本21推進国民会議」、「健康日本21推進全国連絡協議会」等からの情報発信や、地方計画及び民間における関係者の取り組みが進むことにより、「健康日本21」という国民健康づくり運動をさらに進めていく必要があります。


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