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健康づくり国際会議概要報告

 西太平洋地域の保健担当大臣などが一堂に会する「健康づくり国際会議」が、平成14年9月21日、日本国厚生労働省主催により、国立京都国際会館で開催された。
 同会議は、第53回WHO西太平洋地域委員会の開催(平成14年9月16〜20日)に合わせて開かれたものであり、WHO西太平洋地域加盟国など28の国と地域より、保健担当大臣を含む各国代表団約60名、またNGOの代表などが参加した。

■健康づくり国際会議概要
 同会議は主催国である日本の坂口力厚生労働大臣の挨拶により始まり、坂口大臣は、現代の日本では、がん、心臓病、脳卒中などの非感染症が死因の大勢を占めていることを述べるとともに、健康づくりの重要性を強調した。
 最初の発表は、尾身茂WPRO事務局長による「健康増進が目指すものとジレンマ」であった。尾身事務局長は、世界的な視座から生活習慣病の増加とその対策のあり方について報告し、人々に分かるメッセージを出すこと、支援的な環境を整備すること及びすべてのライフステージにおいてヘルスプロモーションが必要であると述べた。
 次に、厚生労働省の高原亮治健康局長が「『健康日本21』および『健康増進法』」について発表を行った。高原局長は、日本人の健康状態の推移を述べ、その上で『健康日本21』を解説、同計画をベースに平成14年7月26日に成立した『健康増進法』について概要を述べた。
 引き続き、後述のトンガ、マレイシア、大韓民国の代表者による自国の健康増進施策に関するスピーチ、休憩を挟んで自由討議と進められた。
 最後に、会議の集大成として、全会一致により『健康づくりに関する京都宣言』が採択され、閉会となった。
 参加国及び参加地域は、次のとおり。
 日本、オーストラリア、カンボディア、中華人民共和国、香港、マカオ、クック諸島、フィジー、フランス、キリバス、ラオス、マレイシア、マーシャル、ミクロネシア、モンゴル、パラオ、パプア・ニューギニア、フィリピン、大韓民国、サモア、シンガポール、ソロモン、トンガ、トゥヴァル、イギリス、アメリカ、ヴァヌアツ、ヴィエトナム

■トンガ、マレイシア、大韓民国代表による発表の要約
【ト ン ガ】  発表者: ヴィリアミ タウ タンギ厚生大臣
  演 題: <健康的な生活習慣とその中で我々が果たす役割>
 
 近年、トンガにおいて、死亡及び疾病の多くは、心臓病、高血圧、糖尿病などの非感染症状態を要因とするもの。過去10年間、トンガは、人々とその家族がより健康的な生活習慣を送れるように多くの健康増進事業を進めてきた。
 トンガの王であるTaufa' ahau Topou 4世(84歳)は、健康的な食事や適度な運動を行い、また、たばこや薬物と無縁の生活を営んできた。このことを通して、健康づくりの達成と健康を保持することの重要性をアピールしている。かつ、王自身が、適度な運動を続け、国民に、特に若者にこのメッセージを伝えるなど先導的な役割を果たしてきた。
 このほか、減量大会プログラムや糖尿病のコントロールプログラムも行っている。減量大会プログラムは、WHOによると世界初の試みであり、全ての地域と島が参加している。

【マレイシア】  発表者: モハメド タハ ビン アリフ健康局長
  演 題: <マレイシアにおける健康増進の概観>
 
 マレイシアにおいては、WHOが唱道している原理と戦略に基づいて、「健康的な生活習慣キャンペーン」及び「ヘルシーセッティング」プログラムという2つの大きな健康増進プログラムを行っている。
 「健康的な生活習慣キャンペーン」は、人々が健康的な生活習慣の採択を通じて健康づくりを行うことに焦点を当てたキャンペーンである。フェーズ1(1991〜1996年)では、心臓病、がん、エイズ・性感染症、小児疾患などの疾患対策に力を入れ、フェーズ2(1997〜2002年)では、疾患よりもむしろ健康行動や生活習慣に焦点を当てている。
 一方「ヘルシーセッティング」は、身体的及び社会経済的側面にわたる健康的なかつ支援的な環境整備を図るものである。1994年の着手から、現在では「健康増進学校」、「ヘルシー市場」「ヘルシー公園」、「ヘルシー病院」、「ヘルシー職場」など様々な取り組みに発展している。  今後は、2つのプログラムを統合した包括的な取り組みに乗り出していく方針である。

【大韓民国】  発表者: チョイ ヘー ジョー国際課長
  演 題: <「ヘルスプラン2010」が目指すもの>
 
 大韓民国政府は、慢性疾患を予防することを目的とした「ヘルスプラン2010」を推進し、国の保健・医療の基盤を作り変え、国民の健康増進に寄与している。この政策は、2010年を目処に、具体的な数値目標を設定し、健康的な生活の実践対策、健康改善サービス及び疾病管理対策も包括している。政府は、この目標が達成できるよう傾注しているが、同時に、専門家参集による健康改善委員会の運営や国の健康改善基金の増大を含めた基盤の確立を進めている。
 さらに政府は「ヘルスプラン2010」の一環として、健康増進法(1995年施行)の改正、政省令の強化を図っている。全ての国民の健康状態を改善することを視野に入れ、タバコ及びアルコール飲料販売を促進する法の制限がなされるよう、これらの法律を改めていく。

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