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第1回 健康日本21全国大会の開催<報告>

概 要
 3月21日、東京国際フォーラム ホールCにおいて、「はじめよう 〜健康21世紀〜」をテーマとして、厚生労働省、健康日本21推進国民会議が共催し、文部科学省、農林水産省に御後援をいただいて、「第1回健康日本21全国大会」を開催しました。定員1500名のホールがほぼ満員に埋まるという盛況でした。
 「健康日本21」を国民の自主的な参加による新たな国民運動として、普及、推進するため、広く国民、健康関連団体等の参加を得て、健康づくりに関する情報交換や交流の場とするとともに、具体的な取組の進め方に関する情報を発信することを目的とした大会として、次のようなプログラムにより開催されました。

 以下プログラムに沿って、その内容を御紹介いたします。

大会の内容(以下は編者側のまとめによるもの)
主催者を代表しての厚生労働大臣挨拶の後、健康日本21推進国民会議の委員である読売巨人軍長嶋茂雄監督からのビデオメッセージが映像で紹介されました。

野球の世界でも目的を成就するには健康が大切であり、「健康は夢の実現に欠かせません。みなさんもご一緒に夢の実現に向けて健康づくりにチャレンジしていきましょう。」
という力強い呼びかけのメッセージをいただきました。

 その後、基調講演として、多田羅浩三大阪大学大学院医学系研究科教授から「健康日本21の意義」と題して御講演いただきました。
 20世紀を通じて日本は平均寿命世界1位となりましたが、多くの国民は、老後の健康や日頃の健康状態に不安を持っています。感染症や急性疾患の制圧は進んできましたが、近年ではがん、心臓病、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病の患者数やそのために介護が必要となってくる人の数は増加の一途をたどっています。
 生活習慣病は、不規則な生活、ストレス、睡眠不足、飲み過ぎなどが原因の病 気です。一方、西洋医学はヒポクラテスの医学を礎にしたもので、この最大の特徴として、すべては症状の観察から始まりますが、現代の日本の医学も、症状の存在を前提とした医療です。しかし、生活習慣病は、症状のない段階から対処が必要です。日頃の不適切な生活習慣の積み重ねが自覚症状のない高血圧などを進行させ、ある日突然脳卒中などの重い病気の発生につながります。現在の人々の生活習慣は好ましいとは言えない状況であり、このままでは、知らないうちに生活習慣病でつらい目にあう者が増加します。そこで、今後はどうすべきか、という課題に対し、健康日本21はこのような状況に対応するための新しい方法論として大きな可能性をもつものです。生活習慣病の特徴は、初期には症状がないということであり、自分自身の健康について知る努力、及び自分が主役だという認識を持つことが大切です。しかし、生活習慣の見直しは個人のみでは難しいため、健康日本21で社会的取り組みとして個人の実践が長続きするよう正確な情報提供と環境整備を進めていき、また実践に対する、目標値を設定しています。標語的にいえば、「健康は自分がつくる、そしてみんなが支える」ということであると思います。そのために、幅広く、民間団体や市民の皆様が、自発的に立ちあがってほしいと考えております。
 引き続き特別講演として「健康を楽しもう!」をテーマに、キャスターの生島ヒロシさんから、自ら取り組んでいる健康法などについて御講演をいただきました。
 健康を保つには、歩くことや睡眠を充分とることが重要であることを活き活きと話され、さらには御自身が普段から実践している健康体操などを実演されるなど、会場は拍手の渦に包まれました。

 休憩をはさんで「自分でつくる みんなでささえる 〜健康21世紀〜」をテーマにパネルディスカッションに移りました。
パネルディスカッション
  「自分でつくる みんなでささえる 〜健康21世紀〜」
 
 コーディネーター    好本惠(フリーアナウンサー/元NHK)
 パネリスト   青山英康 (岡山大学名誉教授)
小林カツ代 (料理研究家)
村山友宏(日本ウオーキング協会副会長)
林家こん平(落語家)
1つ目の柱である健康づくりを進める上で問題となっていること、重要なことについては、歩くということが、健康、体にいいということは十分知られているけれども、現在の日本人の平均歩数7,000〜8,000歩では、まだ歩き足りない。
確かに寿命は伸びたけれども、本当に元気に長生きをしているのだろうかという点から、生活を見つめることが重要。といった問題提起がなされました。
2つ目の柱である生活習慣病を予防するために、どのようなことをすればよいのかについては、以下のような御意見がありました。
・明るく元気でいるためには、笑顔が大事であり、食事に関しても栄養のことも大切だけど、まず、おいしく食べることが大事である。
・歩くことは、運動のあらゆる基礎になっており、すべての人が安全にやれるという大きな効果がある。生活習慣病の中で一番大きな危険因子といわれる肥満を解決するのにも効果的である。
・何でも相談できるようなかかりつけのお医者さんがいれば、非常に安心ができるし、心にゆとりを持つことができるようになるだろう。
・保健医療の立場から生活習慣病の予防については、病気になってからではなく、病気にならないときにかかる、健康の相談ができるといった医者のかかり方に対する発想の転換が大事。
3つ目の柱である健やかで心豊かな生活をどうつくり上げていったらいいのかについては、健康にいいからといってそればかり食べるのも偏食であり、控えめと控え過ぎとの違いを認識して、いろんなものを選択して偏らないように食べる。食卓で笑いの提供が大事である。とか、ただがむしゃらに歩くだけでは、長続きしないので、おもしろく楽しく、そして心が豊かになるような歩き方をしないといけない。といった御提言がありました。
 最後に、一人ひとりに個性があるように、一人ひとりが目指す健康も様々あります。大事なのは、それぞれが目標を持ち、楽しみながらそれに取り組むということです。健康づくりのために難行苦行するのは、本末転倒であり長続きもしません。健康づくりは目的ではなく、あくまでも生きがいを持って生活し、夢を実現するための手段なのです。
 パネルディスカッション終了後、大会宣言の採択に移り、大会宣言は、第2回健康日本21推進国民会議で了承された案が、同会議の委員である俳優の加藤剛さんにより読み上げられ、参加された皆様の賛同の拍手により、正式に採択されました。
 この中に、「毎月21日を「健康日本21」の日として、何か一つでも健康づくりに取り組むことをはじめ、それぞれが自分のできることを考え、実践し、それを家庭や地域、職場などへ広めていくという、新たな健康への挑戦に積極的に取り組むこと」が盛り込まれています。自分自身の健康を見つめ直すとともに、地域、職場でも健康づくりに取り組むきっかけとしてみてはいかがでしょうか。
健康日本21全国大会宣言
 健康は、すべての人に共通する願いです。健康づくりのために一人ひとりが、その個性に応じ、肉体的にも精神的にも、社会的にも十分に満たされた状態を目指して努力し、さらに、社会全体でこれを支えていくことが不可欠です。
 私たちは20世紀を通じて、世界が目を見張るような長寿社会を達成してきました。その一方で、がん、心臓病、脳卒中、糖尿病、歯周病などの生活習慣病の増加と、これに伴う医療や介護を必要とする人々の増加が大きな課題となっています。
 こうした中で健康寿命を伸ばし、生活の質を高めることを目標に、生活習慣病の予防を中心として、生涯を通じた健康づくりを推進する「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」を、広く国民的な運動として展開していくことが極めて重要です。
 本日、私たちは第1回健康日本21全国大会のもと、一堂に会し「健康日本21」の重要性を再確認するとともに、これからの21世紀を真に健康で豊かな社会とするため、毎月21日を「健康日本21」の日として、何か一つでも健康づくりに取り組むことをはじめ、それぞれが自分のできることを考え、実践し、それを家庭や地域、職場などへ広めていくという、新たな健康への挑戦に積極的に取り組むことをここに宣言します。
さらにパネルディスカッションの各パネラーごとに以下の4つの分科会を開催しました。
(1) 地域・職場で取り組む健康づくり」
(青山英康さん)
(2) 「元気になる料理学」
(小林カツ代さん)
(3) 「実践 健康ウオーキング」
(村山友宏さん)
(4) 「こん平流お笑い健康法」
(林家こん平さん)

 「実践 健康ウォーキング」では、自分の体重を減らすために歩く。自然に触れたい、楽しみたい、あるいは知らない土地に行っていろんな町を知りたいから歩くなど、目的を持って歩くようにする。筋肉は使わないと萎縮し減っていくもの。自分自身の身体にあったウォーキングをすることなど、日常生活の中で歩くことを習慣にしていくことについて、いくつもの具体的なヒントを話されました。

 また、本大会の関連行事として、社団法人日本ウオーキング協会との共催により 「健康日本21ウォーキング大会」を開催しました。大会同日の午前9時に皇居外苑和田倉噴水公園をスタートして、皇居を一周する10kmのコースを約300名の参加者が、東京国際フォーラムのゴールを目指しました。

 以上が簡単な概略です。会場の定員を超えるほどの多数の申し込みをいただいたことから、来場の希望がかなえられなかった方々にはお詫び申し上げますが、パネルディスカッションではアンケートアナライザーによる集計により、会場の方々の参加を 促す試み、さらには、保健医療、食生活、運動、笑いという分科会を設け、パネルディスカッションでは語りきれない部分についても参加者のニーズにそってお聞き頂くなど工夫を凝らした構成にすることができました。多数の御参加をいただき、盛況に幕を閉じることができ、御出演いただいた方々をはじめ、関係者の皆様にあらためて感謝を申し上げます。


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